神戸製鋼、燃料電池向け新材料「NCチタン」量産化成功 トヨタ車で採用

 神戸製鋼所は24日、燃料電池向けの新材料として開発・量産化に成功した「NCチタン(Nano- Carbon composite チタン)」がトヨタ自動車の燃料電池車で新型「MIRAI(ミライ)」に採用されたと発表した。水素と酸素を反応させて電気を取り出す発電装置「燃料電池スタック」のうち、燃料ガスや空気を遮断する板状の部品「セパレーター」として使う。これまでも同部品の素材は神戸製鋼が製造していたが、発生した電気を流すための表面導電性などが改善した。

 従来の素材では腐食を避けるための表面の酸化被膜により電気が流れにくくなるため、成形後に電気を流すための表面加工が改めて必要だった。NCチタンは、これを酸化被膜にナノ(ナノは10億分の1)メートル単位の大きさの炭素を含んだ表面層を作ることで解決。神戸製鋼は2014年2月にNCチタンを開発し、14年11月から神戸製鋼とトヨタが共同でNCチタンの量産技術開発に取り組んでいた。

 NCチタンの採用で燃料電池スタックは一段の小型化、高性能化が可能になったという。NCチタンの量産化などは、2021年3月期の業績予想には織り込み済みとしている。

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