摩耶山上「トランジットモール」化など検討 21年度の神戸市予算案より
- 2021/02/24
- 02:14
神戸市の2021年度予算案では、20年度の予算からの繰り越しなども含めて1億4765億円を六甲山・摩耶山の活性化事業に計上した。すでに作成した「六甲山グランドデザイン」「六甲山上スマートシティ構想」などに基づき、山上交通のあり方についての検討に向けて新規に2000万円の予算を確保。社会実験なども視野に、摩耶山上に自家用車の乗り入れを制限する「トランジットモール」化などを検討する。摩耶山掬星台(きくせいだい)での宿泊施設の再整備に向けた検討も続ける。
摩耶山上では、掬星台の夜景を目的とした違法駐車対策についても検討する。加えて、20年12月に摩耶山掬星台〜六甲山上に光回線の整備が完了したことなども踏まえ、六甲山・摩耶山で次世代の交通サービス(MaaS)の導入が可能かも探る。市街地から六甲山・摩耶山のアクセス改善についても引き続き検討するが、20年度まで3年間運行した三宮から摩耶ケーブル下・六甲ケーブル下への急行バスは、三宮〜摩耶ケーブル下、JR六甲道〜六甲ケーブル下の2路線に再編する。
摩耶山では、レストランをメーンにした宿泊施設「オテル・ド・摩耶」(国民宿舎神戸摩耶ロッジ)が21年3月末にPFI(民間資金を活用した社会資本整備)の期限を迎えることから、現在の国民宿舎の敷地だけでなく掬星台の園地も含めた宿泊施設の再整備を検討。21年度中に「摩耶山上エリア再整備基本計画」を作成し、21年度以降に再整備の事業者公募をめざす。加えて野外活動施設「神戸市立自然の家」のリニューアルに向けた基本計画を年度内に作成し、来年度の事業者公募・契約を目指す。
六甲山スマートシティ構想については6650万円の予算を計上した。このうち六甲山上に企業やクリエイターを誘致するほか総合相談窓口「六甲山・森のオフィス」の運営費用を21年度に3000万円計上。山上のビジネス交流・短期滞在による体験拠点「ROKKONOMAD(六甲ノマド)」の運営支援に2000万円、山上の有休施設をオフィスとして活用するための建て替えや施設回収の費用を補助する「六甲山『都市型創造産業振興事業』補助金」に1650万円を計上した。
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