MORESCO、24年2月期の売上高298億円を目標 アレルギー薬開発も・新中計

20210223MORESCO中期計画

 特殊潤滑油など化学品を製造販売するMORESCOは22日、最終年度である2024年2月期の連結売上高を今期予想比21%増の298億円に伸ばすことなどを柱とした中期経営計画を発表した。最も売上高の大きい特殊潤滑油部門では、24年2月期の売上高を今期予想比で約3割伸ばす。世界的にシェアの低い切削油剤などでも顧客の需要をとらえた製品開発をめざす。加えて業務効率の改善などで、今期4.1%の売上高計上利益率を、24年2月期には8.4%まで引き上げるのも目標にする。

 特殊潤滑油部門で主力のダイカスト用油剤は、環境負荷を小さくした高性能製品の拡大で引き続き、世界トップをめざす。国内市場が成熟するなか、新興国で自動車関連や衛生材料の分野の成長を見込む。特殊潤滑油部門に加えて、衛生材料などに使うホットメルト接着剤部門も、24年2月期の売上高は22%増の高い成長を見込む。半面、パソコン向けのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)の普及で、ハードディスク向けが多かった合成潤滑油部門は6%増の19億円と相対的に伸び悩む。流動パラフィンなど素材部門は7%減の31億円と苦戦する見通し。

 新製品開発では、これまでの環境関連、情報関連、エネルギーデバイスに加え、ライフサイエンスを加えた4分野に重点を置く。エネルギーデバイスでは、有機ELパネルの長寿命化に寄与する封止材料の性能向上などを通じ、事業基盤を拡大する。ライフサイエンス分野では有機合成技術の強みを生かし、産学連携によって新たなアレルギー治療薬の創出をめざす。さらにヒトの細胞内で不要なたんぱく質を分解する「オートファジー(自食作用)」を活性化する薬剤の開発にむ取り組むとしている。

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