井戸兵庫知事、税収10%減「それでも約1000億円の落ち込み」 企業業績回復も

20210217井戸兵庫知事

 兵庫県の井戸敏三知事(写真=兵庫県提供)は2021年度予算案についての記者会見で、税収見込みが20年度当初予算に比べて10.5%減少する見込みであることについて「もっと悪くなるかと思っていた」との印象を述べた。08年のリーマンショック後の税収の落ち込みを引き合いに、昨年9月ごろには従来想定に比べて2000億円程度の税収減との資産もあった。減少幅は半分程度で済んだ形になった。ただ「それでも約1000億円の落ち込み」と述べ、なお財政状態への危機感を強調していた。

 税収減が昨秋の想定よりも小幅にとどまった背景には、昨年末にかけて企業業績が回復したことにあるという。井戸氏は「たとえば神戸製鋼さんも年間での赤字は回避できる見通しになるなど、だいぶ業績の見直しが進んだ」うえに、国内外で「株価も高水準を保っている」と指摘。税収減に対応して新たに国が発行を認めた特別減収対策債や、交付税の増額などもあり、景気悪化を受けた財政難による緊縮財政に陥らずにすんだと説明した。

 一方で、兵庫県庁舎の新築に向けた積立金への支出を見送ったことについては、財政状況からみて「借金して積み立てても、実質的には積み立てたことにならない」と理由を説明していた。

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