神戸製鋼の今期、最終損益トントンに上方修正 自動車回復で素材系が上振れ

20210206神戸鋼決算修正

 神戸製鋼所は5日、2021年3月期の連結最終損益がトントン(前期は680億円の赤字)になる見通しを発表した。従来予想である150億円の赤字から上方修正し、赤字を回避する見通しになった。世界的に自動車の生産が回復したことで、鉄鋼アルミや素形材といった素材系事業で自動車向けの出荷が従来想定から上振れする見込みになった。航空機、造船向けは従来を下回る見通しになったが、これを自動車で補う。昨年8月に今期の予想を示して以来、2度目の上方修正だ。

 売上高は前期比10%減の1兆6900億円、営業利益は1%増の100億円を見込む。従来予想は売上高が1兆6500億円、営業損益が150億円の赤字だった。営業損益は一転して黒字になるうえ、わずかながら増益を確保する見通しだ。自動車生産は半導体不足による影響などを一定程度織り込んだ。さらに期初から取り組んでいる労務費、経費、素材系事業の生産コストの圧縮が、前回想定よりも50億円増えて550億円になるのも寄与するという。

 年間の粗鋼生産量は580万トン程度になる見通し。従来予想の565万トンから引き上げた。これも2回目の上方修正だ。4〜12月期の実績が413万トンだった。同社は昨秋から厚板、薄板の値上げを2度にわたって打ち出した。値上げが浸透すれば寄与する見通しだが、記者会見した勝川四志彦・取締役専務執行役員は「要求品質を確保し、安定生産のために設備投資するには、再生産可能な適正価格を実現する必要があり、引き続き当社の状況を丁寧に説明していく」と述べるにとどめた。一方で、今期は無配継続とすることも発表した。

20210206神戸鋼セグメント

 同時に発表した20年4〜12月の連結決算は、純利益が前年同期比47%減の38億円だった。20年10〜12月期でみると、純利益は前年同期比41%増の190億円になる計算だ。20年7〜9月期に回復が目立った中国に加え、北米などの自動車生産も回復したのが寄与した。だが4〜12月期では20年4〜6月期の落ち込みが響いた。売上高は13%減の1兆2110億円、営業利益は83%減の24億円になった。

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