シスメックスの4〜12月期、純利益12%減 新型コロナ逆風も10〜12月は回復

20210203シスメックス

 シスメックスが3日発表した2020年4〜12月期の連結決算(国際会計基準)は、前年同期比12%減の232億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、主力の血球計数分野の血液検査に加え、尿検査、免疫検査の試薬販売が減少したのが響いた。外出自粛や都市封鎖(ロックダウン)などによる受診控えのため、世界各地で新型コロナ以外の病気に対する検査数が減少した。血液凝固検査の分野は伸びたが、補えなかった。

 売上高は3%減の2118億円、営業利益は11%減の359億円になった。試薬販売が減少したため原価率が悪化したほか、外国為替市場で対ドルでの円高が進んだのも逆風になった。地域別の売上高は国内が2%減の332億円、米州が10%減の456億円、欧州・中東・アフリカが5%増の595億円、中国は微減の563億円、アジア太平洋は15%減の169億円だった。

 もっとも10〜12月期で前年同期と比較すると大きな伸びを記録。連結純利益は19%増の106億円、売上高は6%増の797億円だった。米国やアジア太平洋では血球計数分野の血液検査回数は前年比微減ほどにまで回復、日本や欧州では足元で前年同期並みに回復した。一方で、中国は1月に入り減少傾向が表れている。1月以降の世界的な感染再拡大の動向は慎重にみているという。

 21年3月期通期の連結業績予想は、従来の予想を据え置いた。純利益は前期比12%減の308億円を見込む。12月までの進捗率は88%になった。

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