TOA、今期純利益47%減に上方修正 投資見直し・販管費減少で
- 2021/02/03
- 00:34

放送設備大手のTOAは2日、2021年3月期の連結純利益が前期比47%減の11億円になりそうだと発表した。従来予想の5億円から上方修正し、減益幅が縮小する見通しになった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて国内外で投資を見直したり、出張旅費や展示会の出展費用など販売関係の費用が想定よりも減少した。営業利益も48%減の18億円の見込みと、従来予想の7億円から見直した。
売上高は10%減の405億円になる見通しを据え置いた。新型コロナの感染が深刻だったインドネシアやタイでは投資を見直す動きなどを背景に販売が想定を大幅に下回った。半面、感染が相対的に軽微だったベトナムや香港では伸びたほか、台湾では中国から移転した工場などの需要も寄与した。一方、欧米では在宅勤務の普及を背景に、会議用マイクなどデジタル関連機器が押し上げて販売が想定を上回った。
同時に発表した2020年4〜12月期の連結決算は、純利益が前年同期比53%減の5億1400万円だった。新型コロナの影響で20年4〜6月期を中心に、学校、店舗、オフィスなどの備品として、放送設備を更新する動きが停滞したことなどが響いた。売上高は10%減の280億円、営業利益は8億6800万円になった。
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