山陽電鉄、山陽百貨店を完全子会社化 14日から2630円でTOB

 東証1部上場の山陽電気鉄道は13日、子会社で東証ジャズダック上場の山陽百貨店を完全子会社化すると発表した。山陽電は現在、山陽百の株式を約53%保有しているが、株式公開買い付け(TOB)を実施して全株取得をめざす。買い付け価格は2630円と13日終値を58%上回る。買い付け期間は14日〜3月31日の31営業日とした。株式の取得に必要な約10億円は、手元資金を充てる。

 株主が山陽電の1社になることによる、意思決定の迅速化や経営の自由度向上をねらう。さらに百貨店事業を立て直す中で、短期的な利益計上にとらわれず、中長期的な視点で経営の展望を描けるようにする。山陽百は、山陽電のTOBに賛同を表明。株主にもTOBに応募するよう呼びかけている。

 山陽百は、山陽電の姫路駅ビルに入居する百貨店が主力。2021年2月期に、連結最終損益が1600万円の赤字(前期は2億6200万円の黒字)になる見通し。最終赤字の計上は08年2月期以来、13期ぶりになる。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出自主で、小売業のあり方が問われる中、完全子会社化を機に長期的な経営ビジョンを検討するもよう。

 一方で山陽百の株式およそ24%を保有する、東証2部上場の神姫バスはTOBに応募することを決めたと発表した。神姫バスは山陽百の株式を売却できれば、21年3月期の単独決算に特別利益4億400万円を計上る見込み。連結決算への影響は精査中としている。

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