「防災知識の早押しクイズ」は楽しく学べる? 高校生が参加で実証実験

20210113防災アプリ

 早押しクイズ型のスマートフォン(スマホ)向け学習アプリ「はやべん」を開発した「CHARCOAL STARTER(チャコールスターター)」(神戸市中央区)と、神戸市の兵庫消防署は12日、防災に関する知識を早押しクイズ形式で学ぶアプリ「ミライの防災知識向上ゲーム」の使い勝手などを検証する実証実験を開催した。「はやべん」を防災知識の学習にも応用。学校が配布したスマホにアプリを導入し、「地震」「救急」「火災」「その他」の4ジャンルのクイズ15問に答える。実証実験には須磨学園夙川高等学校(神戸市兵庫区)の1年生54人が参加した。(写真は参加した高校生らのスマホ画面)

 クイズは択一式。正答率と回答までにかかった時間でスコア(得点)を算出する。算出したスコアを使って、参加した54人のランキングを作成。リアルタイムで自分の順位がわかるようになっている。理解すれば回答までの時間は短くなるので、スコアも向上。実際に利用した生徒からは、「同じ分野の問題を何度も試すと、ランキングが上がって楽しい」との声が出ていた。半面、普段は接することがない防災に関するクイズとあって「知らないことばかりで問題が難しい」といった声も聞かれた。

 アプリを開発した、CHARCOAL STARTERの歌崎雅弘・代表取締役は「かけ算の九九のように、問題と答えがすらすらと出てくるようになるための反復練習には、クイズ形式にするのが最適」という。短時間で命を守る行動が求められるような災害にあった場面でも、「瞬時に使える知識なら、防災にもおおいに役立つに違いない」と反復練習の重要性を強調する。「はやべん」は歴史の年号や、英語の慣用句(イディオム)など暗記物をいかに楽しく覚えるか、を考えて開発したが「クイズ自体はあらゆる分野に展開できる」と歌崎氏は話す。

 スタートアップ企業やベンチャー企業と神戸市が共同で行政の課題に取り組む「Urban Innovation Kobe(アーバンイノベーション神戸)」で、課題として「若者向け防災知識向上サービス」を掲げたところ、CHARCOAL STARTERが応募。今回の実証実験につながった。神戸市消防局では、若者の防災訓練などへの参加率が低いことによる、地域の防災力低下をかねて懸念していた。実証実験に参加した高校生へのアンケート結果などをもとに、今後の展開などを検討する。

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