フェリシモの今期、純利益85%増に上方修正 12〜2月に顧客基盤強化で費用も

20210109フェリシモ決算修正

 フェリシモは8日、2021年2月期の連結純利益が前期比85%増の6億7500万円になりそうだと発表した。従来予想の4億1800万円から上方修正し、増益幅が拡大する。新型コロナウイルスの感染拡大で、通販の利用が増えたことによる増収効果に加え、仕入れ担当者が海外出張に行けなくなったことなどで、社員の移動にかかる費用が大幅に減少することなどが寄与する。20年9月30日に続き、今期2度目の上方修正になった。

 売上高は12%増の320億円、営業利益は2.7倍の8億700万円を見込む。従来予想は316億円、営業利益は4億6100万円だった。商品の分野別では部屋着やインナーなどの衣料品に加え、家事雑貨など自宅で使う商品が好調に推移している。売上高が増えたことで配送料など出荷や販売関連のコストは増加。ただ、出張旅費などのコスト減少で吸収している。期末配当金は5円(中間配なし)の予定は維持した。

 同時に発表した20年3〜11月期の連結決算は、純利益が前年同期比5.9倍の9億3600万円になった。増収に加え、旅費などのコスト減少が寄与した。売上高は17%増の244億円、営業利益は12.3倍の11億円だった。

 通期予想の営業利益、純利益はそれぞれ3〜11月期の結果を下回る見通し。20年12月〜21年2月期には、新規顧客の開拓や過去の顧客の掘り起こしなど顧客基盤の強化を目的としたキャンペーンを展開するのに費用を投じるため。すでに自社サイトのコンテンツを充実させるなどで、集客強化に向けた取り組みを開始した。

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