六甲山上「市街地並み」光回線が開通 記念式典で海外とテレビ会議など
- 2020/12/26
- 06:22
神戸市が六甲山に敷設を進めている光回線が25日に開通した。神戸市は同日、同市の補助で建物を改装して開設した六甲山上のイベントスペース「リネスト六甲山」(神戸市灘区)で記念式典を開催。式典では久元喜造市長(写真左=神戸市提供)がパソコンのボタンを押して、光インターネットサービスの提供を開始した。久元市長はあいさつし、神戸市が掲げる「六甲山上スマートシティ構想」の素地になるインフラが整ったことを説明した。
リネスト六甲山はシンガポールから六甲山に移住した実業家のテン・ジン・ユ氏が開設。同氏はさらに六甲山上で物件を取得して、来週にも共有オフィスを開設する計画だ。式典では同氏が光回線による大容量のインターネットサービスを使って、マレーシアの友人とテレビ会議を開催し、六甲山を訪れるよう呼びかけた。
このほか実際の回線敷設を担当したNTT西日本は、同社の兵庫支店(神戸市中央区)でジャズミュージシャンの高橋知道さんがサキソフォンを生演奏した映像を、式典の会場に同時配信。光回線を利用したことで、なめらかに動く動画がみられたうえ、動画から人物を抽出して背景画像などを合成しやすくする技術も紹介した。
光回線の開通によって、これまで取り残された状態だった六甲山上のほぼ全域で、ようやく市街地同様の高速大容量のインターネットサービスが利用できるようになった。今後は六甲山上地域でも個人や企業が申し込めば、回線に接続して高速ネット通信が使えるようになる。
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