シスメックス、新型コロナ重症化リスク判定の検査キットで薬事承認

 シスメックスは23日、新型コロナウイルスの陽性患者が重症化するか判定するのを補助する検査キットで製造販売(薬事)承認を得たと発表した。薬事承認は22日付で取得した。患者から採取した血清中にある「インターフェロン・ラムダ3」と呼ばれる種類のタンパク質を測定する。すでに大学の研究室や大病院などに普及している検査装置を利用して測定できるのが特徴だ。検査キットの新製品は1月中の発売を予定する。

 新型コロナウイルスに感染した患者は9割が軽症や中等症で回復に向かうが、1割は重症化して酸素吸入や人工呼吸器が必要になると報告されている。重症化する患者の場合も、初期の症状は軽症の患者と同じだが、その後急速に悪化する特徴的な経過をたどることが知られている。

 シスメックスと国立国際医療研究センター(東京都新宿区)は共同研究で、重症化の症状が見られる数日前に、血液中のインターフェロン・ラムダ3の濃度が上昇することを確認。インターフェロン・ラムダ3を継続的に観測することが、重症化のリスクを判断するのに役立つことを突き止めた。

 今回シスメックスが発売する検査キットでは、同社の全自動免疫測定装置「HISCL-5000」または「HISCL-800」を使って、インターフェロン・ラムダ3を測定できるようにした。HISCLシリーズはすで医療機関の間などに普及していることから、多くの医療機関で迅速に導入できるとみられる。HISCL-5000では、1時間に200件と高速で測定できる。

 シスメックスは新型コロナウイルス感染症を巡って、PCR検査、抗原検査、抗体検査、サイトカイン検査のほか従来の血液検査なども含め、さまざまな物質や手法で診断や治療につながる検査など開発・展開してきた。インターフェロン・ラムダ3以外の有力な物質についても、引き続き新型コロナの検査や治療などに役立つ物質がないか検討を続ける。

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