コンテナ流出の大型船が神戸到着 安全確認後に貨物調査へ、乗員けがなし



 中国・塩田港(広東省深セン市)から米ロングビーチ港(カリフォルニア州)に向かう途中に荒天でコンテナ約1800個(20フィートコンテナ換算)を流出した大型コンテナ船「ONE APUS」(ワンアパス、動画=神戸経済ニュース撮影)は8日に神戸港に到着した。同日正午ごろに六甲アイランドのコンテナ専用ふ頭「RC6/7」に接岸した。船主のチドリホールディング(東京都中央区)と、船舶管理会社のNYKシップマネジメント(シンガポール)は乗組員24人にケガなどがなかったのを確認した。

 流出せず船上に残ったコンテナも、大きく崩れる様子が見てとれる。損傷しているコンテナも多く、甲板上から飛び出して、落下しそうになっているコンテナもある。こうしたコンテナが健康や環境などに影響しないかなどを確認するほか、さらなる荷崩れが人的被害につながらないかといった安全面の調査を、海上保安庁などが実施する。当局による安全確認を終えた後、同船を運航するオーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)など関係者による貨物の調査が始まる見込み。

 船体も損傷を受けたことから、応急処置を終えるまで出航は難しいとみられ、同船は海上輸送の営業運航を打ち切った。このため安全確認後は、コンテナの積み方の専門家である荷役プランナーと、荷役作業会社が、積載した貨物を安全い荷揚げするための計画を作成。順次実行する。その後、流出・破損したコンテナの正確な個数や種類といった詳細な調査を実施する予定だ。

 運行会社のONEは日本郵船、商船三井、川崎汽船のコンテナ部門を統合して2017年に設立。18年4月から定期コンテナ船で航路網の運営をスタートした。本店をシンガポールに置き、世界各地に航路を展開している。200隻を超えるコンテナ船を世界で運航している。

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