神戸市、21年度の市税収入84億円減を想定 DX積極化・予算編成方針
- 2020/11/27
- 00:09
神戸市は26日に発表した2021年度の予算編成方針で、一般財源に充当できる市税収入を今年度の当初予算に比べて84億円少ない2980億円に見積もった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた景気の悪化を背景に、企業業績の悪化による法人市民税や、外出の自粛による消費低迷で地方消費税交付金などの減少が見込まれるという。一方で社会保障関係費などの財政需要は高まるため、厳しい予算編成になるとみられる。
一般財源を充てる支出のうち、人件費、扶助費、公債費の合計である「義務的経費」と、国保の負担金など「繰り出し金」の合計は3853億円と、20年当初予算に比べて30億円程度の減少を見込む。収入が減少する中で、支出も厳しく見直すことを前提に、さまざまな新規の施策などに充てる「政策経費」は53億円とした。20年当初予算よりも10億円多く確保したが「新型コロナ対策の予算を多く計上する必要があるとみられ、余裕がある状況ではない」(行財政局財政課)。
予算の配分に向けては、市長が指定する施策や事業については要求上限を設けない。ただ全般的には厳しい財政状況を受けて、予算編成当局による査定を厳格化する方針という。一方で、デジタル技術などを活用した事務や事業の効率化「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を積極的に取り入れる。新型コロナウイルスとの共存するウィズコロナの局面に沿った施策であるかも精査し、行政コストの削減をめざす。
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