川重、オートバイのハイブリッド車を開発へ 都市のガソリン車禁止も想定
- 2020/11/24
- 01:17
川崎重工業は日本時間23日深夜に実施したオートバイ2021年モデルのオンライン発表会で、動力に電気とエンジンの両方を利用できるハイブリッド車の開発を進めていることを明らかにした。同社が独自で開発したオートバイ専用の電池パックを搭載する。今後、世界各国で増えるとみられる、都市中心部へのガソリン車乗り入れ禁止も想定。電動2輪車としても走れるようにする。同時に、人工知能(AI)を活用したオートバイの運転支援システムの実証実験を始めたことも発表した。
ハイブリッド車の動力は「エンジン」「電動(モーター)」「エンジンとモーターの両方」を運転者が随時切り替えられるようにする。高速道路はエンジンで走り、都市部に入ると電動に切り替え、曲がりくねった山道では両方の動力を使って効率よく走る、といった方向性をめざす。一方でハイブリッド車でありながら、自動トランスミッションとクラッチを装備。オートバイを乗る楽しみである「操るよろこび」にもこだわる方針だ。
AIを活用した運転支援システム「ライダーサポートシステム」では、スマートフォン(スマホ)を通じた音声での対話形式で航続可能距離や目的地の天候など、これまで運転者が液晶画面を切り替えて表示していた情報を取り出すことができる(イメージ画像=川重提供)。加えて、数値やグラフでオートバイに搭載した画面に表示してきた情報を、よりリアルに視覚化。スピードやバンク角といった運転の記録を、スマホ上に地図とともに表示する。
ライダーサポートシステムの実証実験は、同社製のオートバイを所有する国内のモニター30人が、実際の公道で利用し、実用性の確認を進めている。今後はAIによってオートバイが運転者と対話し、運転者の個性を反映した唯一のオートバイに進化する機能などの開発をめざす考えだ。このほか海外向けのオフロード4輪車で無人運転が可能な試作車の動画も公開した。
2021年モデルは5機種。Ninja ZXシリーズの旗艦機種である「Ninja ZX-10R/Ninja ZX-10RR」などを発表した。発表会は公式YouTubeチャンネルに動画を掲載することを通じて開催。川重モーターサイクル&エンジンカンパニーの井上正憲営業統括室長らが出演し、新機種や新技術を紹介した。
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