最優秀賞に「オンライン国際交流」 助成金500万円・兵庫県の起業家支援で審査会
- 2020/11/05
- 02:43
兵庫県と、外郭団体のひょうご産業活性化センターが起業プラザひょうご(神戸市中央区)で4日に開催した「ポストコロナスタートアップ支援事業」の最終審査会では、最終審査に残った10事業のうち、日本と海外の学校をオンラインで結んで社会課題について議論する学習機会の提供を打ち出した「With The World(ウィズ・ザ・ワールド)」(神戸市中央区)の五十嵐駿太氏(写真右)が最優秀賞を獲得した。事業の実現に向けた最大500万円の助成金を兵庫県が支給する。
ポストコロナスタートアップ支援事業では、新型コロナウイルスの感染収束後を視野に入れ、産業・社会課題の解決に寄与しそうな事業に対し助成金を支給する。2016年から毎年開催している「クリエイティブ起業創出事業」の拡張版として開催した。最優秀賞とは別に最大で9事業に対して、400万円を上限に助成金を支給する。この日は最優秀賞のウィズ・ザ・ワールドを含む10事業が審査を受け、全事業が採択される形になった。全体では100事業を超える応募があったが、最終審査会までに10件にしぼっていた。
ウィズ・ザ・ワールドはすでに世界40カ国150校のネットワークを持つ。審査委員長を務めた忽那憲治・神戸大院教授は「英語教育の重要性が指摘される中で時代に沿った事業」と説明。海外に比べて遅れているとされる教育でのIT(情報技術)活用などを推進するうえ、「欧米にとどまらず途上国とのつながりがあるのは独自性が強い」ことが評価を高めた。同事業を含む3件は点数による評価が同点になったことから、審査員の間で協議して最優秀賞を選んだという。
最終審査会には、前払いによってお店のサービスが割り引きになるサービス「ハロトコ」のDaft(神戸市垂水区)や、低糖質・植物性の代替ゼラチン素材「NinjaPaste」の生産をめざすSydecas(加古川市)、植物由来肉の料理キットを通じて分散型社会を提唱するフードピクト(神戸市中央区)、オンラインこども食堂ツールを開発する「Compass」(神戸市中央区)などが残った。各事業を考案した起業家による持ち時間10分のプレゼンテーションと質疑応答で、最優秀賞を選んだ。
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