石原ケミカルの4〜9月期、純利益20%減 新型コロナ影響は想定より軽微
- 2020/10/29
- 15:18

ハンダめっき液大手の石原ケミカルが29日に発表した2020年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比20%減の5億1300万円だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた減収の影響に加え、前期に滋賀第1工場(滋賀県高島市)が完成したことで減価償却費が増えた。ただ新型コロナの影響は当初の想定よりも縮小。前年同期に1億円を特別損失として計上した投資有価証券評価損もなくなり、純利益は直近の会社予想である3億1000万円を上回った。
売上高は2%減の81億円、営業利益は31%減の5億9200万円になった。事業分野(セグメント)別の売上高は「金属表面処理材および機器等」は2.0%増の41億円、「電子材料」は4.4%増の2億8500万円。在宅勤務の普及でパソコンやサーバーの需要拡大が追い風。半導体製造装置向けセラミック製品も好調だった。「自動車用化学製品等」はエアコン洗浄剤が6月以降に好調で、4.3%増の15億4000万円。半面、新型コロナによる鉄鋼・化学業界の需要低迷で「工業薬品」は12.1%減の22億円だった。
21年3月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比8%減の9億7000万円になる見通しを維持。上期の業績は想定よりも上振れたが、「工業薬品」分野などで依然として不透明感が残るとして、修正を見送った。同時に新型コロナの感染防止を目的に、11月に予定していた20年4〜9月期の決算説明会(機関投資家・アナリスト向け)の開催を中止すると発表した。
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