映像通報システム「Live110」使った訓練 神戸市の臨海地域で開催

20201029Live110訓練

 警備員が110番で不審者を通報すると、警察から「では映像を送ってください」ーー。10月から兵庫県警が本格導入した映像通報システム「Live110」を使った通報の訓練を28日、遊覧船ターミナル「かもめりあ」前の岸壁で実施した。口論の末に強盗傷害事件が発生し、逃走する犯人の動画を巡回中の警備員が撮影して県警本部の司令室にライブ映像を送信。さらに逃走した犯人と思われる不審者の動画も、警備員が同システムで司令室に送信するという設定の訓練だ。(写真は犯人役の男性=画面奥=を警備員が撮影する様子)

 メリケンパークやハーバーランドなどの臨海地域の管理を神戸市から受託している「神戸港”U”パークマネジメント共同事業体」が主催した。代表企業である早駒運輸(神戸市中央区)が映像通報システムに関心を持ち、所轄署である水上署と生田署に訓練の指導を求めた。神戸市の神戸港管理事務所や危機管理室も協力し、訓練が実現した。訓練には共同事業体の参加会社や警備員など約20人が参加した。

 映像通報システム「Live110」は神戸市中央区に本社を置くドーンが開発。消防向け映像通報システム「Live119」も神戸市や小野市で7月から本運用が始まった。司令室の判断で通報者のスマートフォンに向けてショートメールで接続先のURLを送り、受け取った通報者がURLに接続すると自動的にカメラが起動して映像の送信を始める。あらかじめ特定のアプリなどのインストールを必要としないのが特徴だ。

  この日の訓練では実際に110番して、県警本部の司令室も訓練に参加した。通報を体験した警備員らの間では「使い方は簡単で、分かりやすかった」との声が聞かれた。一方で「デバイスエラー」と表示してカメラが立ち上がらないスマートフォンがあったことや、映像の送信を始めるまでに時間がかかる場合があるなど、訓練によって課題が明確になった面もあるようだ。

 水上署の近藤大輔地域課長は「状況判断が必要な事故が発生した場合などには、映像通報が特に大きな力を発揮するのではないか」とみる。110番の電話だけなら無料であるのに対し、映像通報の場合はパケット通信料が通報者にかかることになるが、「口頭での状況説明よりも、映像があると警察が受け取る情報量は格段に増えるので、ぜひとも協力してほしい」と話していた。

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