川重が株式併合後の安値 実質12年ぶり水準、決算発表控え警戒感

20191231神戸株ワッペン

終値 1266円 −55円(-4.16%)

 28日の東京株式市場では川崎重工業(7012)が続落した。一時は前日比61円安の1260円まで下落し、16日以来ほぼ2週間ぶりに2017年10月に実施した株式併合後の安値を更新した。株式併合などを考慮すると、08年10月以来の安値水準に沈んだ。20年4〜9月期の決算発表を29日に控え、業績悪化を警戒した売りが先行した。同社は8月6日に、21年3月期の業績予想として売上高、営業損益の見通しを開示。営業損益は300億円の赤字(前期は620億円の黒字)を見込むとしていた。

 川重は前期まで、航空宇宙システム、エネルギー・環境プラント、精密機器・ロボットの3事業が利益をけん引する構図になっていた。だが足元では米国で航空機の生産は低迷。精密機器・ロボットの用途に相当する企業の設備投資は不透明感が残る。さらに下期の持ち直しが期待されたモーターサイクルも、盛んな欧州で新型コロナウイルスの感染再拡大で先行きが読みづらい。会社予想も保守的な予想に傾きがちといった見方が広がりやすいようだ。

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