川重、ロボットで自動PCR検査サービス参入 空港など導入めざす
- 2020/10/22
- 13:40
川崎重工業は22日、新型コロナウイルスの感染を判断するPCR検査を、ロボットで自動的に実施する検査サービスに参入すると発表した。従来の方法では感染リスクがともなう工程をロボット(写真=川重提供)で自動化し、医療従事者の感染リスクを抑えると同時に、検体の受け付けから検査結果通知までを80分以内に短縮する。感染への警戒感から低迷する航空需要の回復に役立つとみて、まず国際空港での搭乗前検査への導入をめざす。
同社はシスメックスと共同で出資したメディカロイドなどとともに、ロボットによる自動PCR検査システムの開発に取り組んできた。今回のロボットシステムでは、すでに世界で認知されている既定のPCR検査を実施しながら、検査結果の通知まで80分以内に短縮するという高速化に成功。遠隔操作ができることで、安全性を確保しながら運用を効率化できる。検査システムは、40フィートコンテナ1つに収まる設計で、比較的移動も容易だ。
処理能力は1台(コンテナ1つ分)につき16時間あたり2000検体。台数を増やすことで、検査所が求める数量に検査能力を伸ばすといった柔軟な対応ができる。厚労省や医師会の要請があれば、システムの量産も可能だ。システム内で使用するロボットは、はん用型のため作業内容を簡単に変更できる。このためインフルエンザなど、新型コロナ以外の感染症の検査にも応用でき、医療従事者の感染リスク軽減や負担軽減につなげられる。
国際空港などのほか、鉄道の駅など日常的に多くの人が集まる場所や、スポーツなどの大規模イベントの会場に検査サービスを導入することで、人々の行動制限をなくし、往来を回復させるのに寄与するという。今回のロボットシステムの普及による検査の高速化で、経済活動の再開などを支援したい考えだ。
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