神戸医療産業都市、新型コロナへの取り組みなど確認 各病院のトップが会合
- 2020/10/21
- 02:33
神戸医療産業都市推進機構(神戸市中央区)は21日、神戸医療産業都市にある病院群の連携や相乗効果について話し合う「メディカルクラスター連携推進委員会」(委員長・橋本信夫神戸市民病院機構理事長)の会合を開いた。神戸市立医療センター中央市民病院や兵庫県立こども病院など12病院のトップらが集まった。推進機構や神戸市が「臨床研究(治験)部会」「国際医療交流部会」の2部会での作業の進捗などを報告。新型コロナウイルスに関する神戸医療産業都市の取り組みなども報告があった。
臨床研究部会では、企業が神戸医療産業都市の病院群(メディカルクラスター)を利用しやすくするため、各病院での治験の窓口部署を明確にした。全体の窓口になる神戸医療推進機構のクラスター推進センターのコーディネーターとの連携を強化したことを情報発信することで、さらなる企業の誘致や定着につなげたい考えだ。2019年度はクラスター推進センターに企業から14件の相談を受け、医療機関の紹介につながったものは8件。20年度はすでに8件の相談があり、6件は医療機関の紹介につながった。
国際医療交流部会では、海外患者の受け入れ窓口として設置した「インターナショナル・ペイシェント・レセプション・デスク(IPRD)」を通じて、20年3月末までの1年間で75件の問い合わせがあり、20人の患者を受け入れた。このうち入院は1人、外来は19人だった。このほか神戸市で開催する予定だった中国の天津医科大学との学術交流会を、オンライン開催に切り替えて8月7日に開いたことも報告があった。
新型コロナへの取り組みでは、神戸市とメディカロイド(神戸市中央区)が自動PCR検査ロボットシステムなどの開発に取り組んでいることを紹介。T-ICU(神戸市中央区)が提供する「遠隔ICUシステム」では、中央市民病院の医師が同社に知見を提供したことなども示した。
メディカルクラスター連携推進委員会の3部会のうち「システム連携部会」では、情報の2次使用も視野に入れて個人の治療などに関する情報を標準化する「千年カルテ」について、現状と課題について報告。このほか病院で収集した「検体」などを有効活用する組織で一般社団法人の「バイオリソース・イノベーション・ハブ・イン・神戸(BRIH-K)」の活動について報告があった。ただ、システム連携部会とBRIH-Kについての報告は、個別企業の情報を元に議論するとして非公開だった。
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