兵庫県、行政手続きで押印を全面廃止の方針 年内にも一部実施へ・請求書も

 兵庫県は12日、行政手続きで押印を全面的に廃止する方針を発表した。法や条例などに押印の根拠がないものは、すぐに押印を廃止できると判断し、年内にも押印をやめる。さらに入札書など条例によって押印が必要とされている手続きについても、21年2月議会に条例の改正案を提出して押印を廃止できるようにする。行政のデジタル化を進めて、在宅勤務などの多様な働き方を実現する。同時に、電子決済の徹底と決済ルートの簡素化も進める。

 行政手続きには、施設の使用や補助金を申請するなどの住民による手続きと、会計や人事など県庁内部の手続きがあるが、いずれも押印を廃止する方針だ。物品を調達する際の請求書や、出勤簿なども含めて押印をなくす。これまで押印のためだけに出勤する必要があり、在宅勤務を妨げているなどとの指摘は行政にとどまらず国内で広く指摘されている。こうした状況を改善すると同時に、電子決済の普及で行政の意思決定を速められる公算だ。

 個人情報を取り扱う場合など手続きに厳格な本人確認を求めているケースについては、兵庫県の規制改革会議で押印の廃止について慎重に議論する。同時に、マイナンバーカードなど本人確認の代替手段の普及も進めるとしている。同時に進めるペーパーレス化の受け皿としては、「電子申請共同運営システム」を想定する。さらに申請の際の手数料や、施設の利用料などもキャッシュレスで決済できるようにする。

 12日の定例記者会見で井戸敏三知事は、「基本的には各種手続きが全部押印になっているが、それを全部やめようというのが基本方針」と説明した。「考えてみればハンコでは本人確認にならない」と指摘。「本気で本人確認しようと思えば印鑑証明をつけることになるが、そのほうがもっとひどい」と述べた。加えて「ハンコを電子決済に置き換えるだけでは大きな効率化につながらないので、本格的な電子決済に乗り換える必要があると考えている」とも話した。

 一方で、端末類の操作が難しい高齢者や障害者らにも適切な配慮が必要としている。井戸氏は、ペーパーレス化で「一番困るのは私かもしれない。対応力を増したいと思う」と、こぼしていた。

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