コード・フォー・ジャパンの関氏と対話 500 Kobe「神戸ウイーク」第1日
- 2020/10/09
- 01:28
神戸市が米有力ベンチャーキャピタル(VC)の500スタートアップス(カリフォルニア州)と共同で運営する起業家育成プログラム「500 Kobe Accelerator(アクセラレーター)」では8日、参加チームと神戸の関わりを強化する「KOBE WEEK(神戸ウイーク)」の第1日を開催した。プロクラムは今回、神戸に集まらずに全編をテレビ会議システムを通じて開催していることから、神戸の特徴をスタートアップ各社に伝える企画として初めて実施。この日はITを使って地域課題の解決をめざす一般社団法人「コード・フォー・ジャパン」(東京都文京区)の代表で神戸市のチーフ・イノベーション・オフィサーである関治之氏(写真=テレビ会議システムの画像)が講演した。
第5回目を迎える500 Kobe アクセラレーターは、新型コロナウイルスの感染拡大によって浮かび上がった社会課題の解決」をテーマにスタートアップを募集している。関氏が率いるコード・フォー・ジャパンは、東京都の新型コロナ対策サイトを構築し、国内の各自治体で対策サイトの標準形になるなど、春先の感染拡大初期に最も活躍した団体の1つ。関氏は東京都にサイトを提供するだけでなく、ソフトウエア共有サイト「ギットハブ」でサイトのソースコードを公開したのが普及につながったと説明した。
関氏は行政から信頼を獲得するうえでは「テクノロジーの話をするだけではなく、現場の人の声に寄り添うことから始めるべき」と強調。自分が持つノウハウのアピールばかりでは、むしろ大きな変化への警戒感を誘うばかりで、かえって共感を得られないと説明すると、国内外からの参加者らは大きくうなずいていた。講演後には、海外の参加者から「自分のビジネスが日本で展開できるか見極めるには、どうすればよいか」「AIOCR(人工知能を使った光学文字認識)は必要とされているか」といった具体的な質問も出て、関氏と参加したスタートアップとの対話が弾んでいた。
続いて最近の神戸でのスタートアップ事情などに関するパネル討論を開催。神戸市企画庁政局新産業課の武田卓課長が神戸市の補助制度などスタートアップ支援策を紹介したり、500スタートアップス側から500 Kobeの立ち上げに関わったザファー・ユニス氏が16年の第1回を振り返ったりした。パネル討論の司会は、奥田浩美ウィズグループ代表取締役が担当した。「神戸ウイーク」は9日まで実施する予定だ。
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