川重、複合型ヘリ試作機で飛行試験 推進用プロペラ搭載・時速370キロめざす

20201007川重複合型ヘリ

 川崎重工業は6日、時速200ノット(およそ時速370キロ)をめざして開発している無人の複合型ヘリコプターの試作機「K-RACER」(ケイレーサー、写真中央)の飛行試験に成功したと発表した。従来のローター(機上のプロペラ)のみを推進力としたヘリコプターだけでは限界がある高速化をめざし、左右に主翼と推進用のプロペラを配置。人間が離着陸などの遠隔操作などをしない自律制御で、安定した飛行ができた。

 試作機は無人で飛行することを前提としたため、メーンローターは直径4メートルと小型。左右のプロペラを搭載したことで、ヘリの姿勢を安定させるテールローターが不要になるとともに、前進する強力な推進力を得ることで、従来のヘリに比べ高速化できる公算だ。試験飛行は北海道広尾郡大樹町の多目的航空公園で実施。100メートルの最高高度、約30分の航続時間を確認した。

 今回の試験飛行では、従来のヘリを上回るような高速での試験飛行は実施しなかったという。試作機の細かな仕様は明らかにしていないが、機体は川重の航空宇宙システムカンパニーが開発。エンジンは同社のオートバイ「Ninja H2R」(写真左)のスーパーチャージドエンジンを搭載した。川重は今回の成果を、引き続き貨物を運ぶ無人小型ヘリコプターの実用化などにつなげたい考えだ。

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