神栄と応用地質、貨物の輸送状態を常時監視 クラウド利用で簡単・手軽に

 神栄傘下の神栄テクノロジーと東証1部の応用地質は6日、輸送中の貨物の温度や湿度、振動を記録するシステム「TrecView Cloud(トレックビュークラウド)」のサービスを2021年1月から開始すると発表した。貨物の振動は運転手がリアルタイムで監視できるうえ、センサーで感知した輸送状況に位置情報を追加したデータをクラウド上で簡単に共有できる。

 精密機器の輸送が増加したことなどを背景に、損傷の原因になる振動や衝撃、温度や湿度など貨物の輸送状態の管理・記録が物流市場で普及している。ただ従来のシステムでは計測機器が高価であるほか、運用の手順が多くて運転手や作業員の負担になるなどの課題があった。神栄テクノロジーと応用地質は小型の機器とクラウドサービスで、負担軽減や低価格化を実現した。

20201006神栄TrecView

 縦38ミリメートル、横94ミリ、厚さ29ミリで重さ約40グラムのセンサーが入った小型端末(図=神栄提供)を新たに開発。これを貨物にネジや両面テープなどに取り付けることで、貨物の輸送状態を記録する。ブルートゥースでスマートフォンとの通信が可能で、振動が設定値を超えた場合はリアルタイムで運転手に通知。その場で工場に引き返すなどの判断ができる。

 配送後の記録はSDメモリーカードでパソコンに取り込む「通常計測モード」のほか、スマートフォンを通じてクラウドサーバーに転送して、情報を共有したり、自動的にリポートを作成したりできる。リポートでは輸送したルートの地図上に、その場所を通過した時間やその際の温度・湿度などが記録できるようになっている。

 小型端末の価格はオープンだが、11月からのサンプル出荷では1台10万円を予定する。これとは別に電池が必要で、単4電池2本で最大30日の連続駆動が可能だ。小型端末単独でも利用できるが、クラウドサービスを利用する場合は別途システム利用料金が必要で、価格はオープンだが端末1台あたり年6万円程度を想定する。小型端末2500台の出荷を当面の目標に掲げる。

 神栄と応用地質は2011年に、新興国など海外での防災コンサル事業などで連携。13年には業務提携契約を結び、神栄が持つセンサー技術との活用と、応用地質のGIS(地理情報システム)に関するノウハウを持ち寄って、多様な分野でも連携をめざすことを確認していた。今回の貨物監視システムの開発もこの一環だ。
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