家次神商会頭「業態転換にも支援を」 神戸市の来年度予算に向け要望書

20201002神商要望書

 神戸商工会議所の家次恒会頭(シスメックス会長兼社長)は1日、2021年度予算に向けた神戸市への要望書を神戸市役所で久元喜造市長に手渡した(写真)。要望書では最重点項目に「新型コロナウイルス感染拡大への対応」「公共投資の加速化による地域経済再生への対応」の2項目を掲げた。なかでも新型コロナの影響について家次会頭は「ビジネスの軌道修正、場合によっては構造変革を迫られるといった従来にない難しい局面」と指摘。そうした中で「業態転換なども可能性があり、そういうことを支援できる施策もお願いしたい」と強調した。

 公共投資について家次氏は「三宮再開発など既存のプロジェクトを前倒しするなどで、いかに仕事を作るかと同時に、いかに神戸を魅力のある都市にするかが大事だと思っている」と指摘。行政のデジタル化も含むデジタル投資も強力に進めるよう求めた。そのうえで「市長のリーダーシップは認識しており、経済界も協力しながら、いい神戸にするために、ともに難局を乗り越えたい」と語った。

 これを受けて久元市長は、まず「感染拡大を予防することが経済対策にもなる」と指摘。新型コロナと初期症状が似た冬期のインフルエンザ感染拡大に備え「地域の医療機関でも、しっかり診ていただけるような体制づくりをやっていきたい」との方針を説明した。そのうえで、感染症対策と経済活動との両立を目指す方針を改めて説明。三宮再開発などインフラ整備もできる限り遅らせず、計画通り進める方針も重ねて説明した。

 家次氏が求めた業態転換への支援を巡って久元氏は、100万円を上限に中小企業の新たな取り組みを補助する「チャレンジ補助金」の活用もありうるとの見解を述べた。さらに「以前から課題になっている事業承継については、神戸市産業振興財団の取り組みを強化したい」とも話していた。

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