7月の兵庫県有効求人倍率1倍下回る 約5年ぶり、判断下方修正「厳しい状況」

 厚生労働省の兵庫労働局が1日に発表した7月の兵庫県内の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.03ポイント低下の0.98倍だった。2015年8月以来およそ5年ぶりに1倍を下回り、仕事を探す人の数が、企業などが求める人手の数を上回る状態になった。兵庫労働局は足元の雇用情勢について「求人の増加に比べ、求職者の増加が大きく厳しい状況にある」との情勢判断を示し、前月の「厳しさがみられる」との見方から下方修正した。

 有効求人数は前月比2204件の増加と2カ月連続で増加したが、有効求職者数は同4393件と求人を上回る増加。5月までは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて求人数が減少していたこともあり、求職者数が求人数を上回った。兵庫労働局は情勢判断で「新型コロナウイルス感染症が雇用に与える影響に、より一層注意する必要がある」との表現を維持して、さらなる先行き不透明感を指摘した。

 雇用の先行指標とされる新規求人倍率(季節調整値)は1.54倍。前月比0.08ポイント悪化と2カ月連続で前の月を下回った。季節調整後の新規求人数、新規求職者数ともに減少した。

 企業の新規求人(原数値)は前年同月比28.4%減と、7カ月連続の減少。業種別では、建設業が10.2%減、製造業が38.6%減、情報通信業が19.6%減、運輸業・郵便業が35.3%減、卸売業・小売業が42.2%減、宿泊業・飲食サービス業が35.7%減、生活関連サービス業・娯楽業が45.1%減などだった。

 全国統計では、厚生労働省が発表した同じ月の有効求人倍率(季節調整値)が前月に比べ0.03ポイント低下の1.08倍だった。14年4月以来の6年3カ月ぶりの低水準になった。

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