川重の前期、純利益43%減 航空宇宙などで円高が逆風

20170427川重決算グラフ

 川崎重工業が27日午前に発表した2017年3月期の連結決算は、純利益が前の期比43%減の262億円だった。上期を中心に外国為替市場で円相場が上昇したのが逆風になった。ブラジルでの船舶合弁事業で貸倒引当金を積み増したのも響いた。期末配当は従来予定通り2円、年間で6円とした。

 売上高は1%減の1兆5188億円、営業利益は52%減の459億円だった。航空宇宙分野は防衛省向け出荷が増えたが、円高で海外向け航空機部品の採算が悪化した。モーターサイクル&エンジン分野は円高に加え新興国向けが苦戦した。

20170427川重のセグメント別営業損益

 同時に示した18年3月期の連結業績予想は、純利益が37%増の360億円になる見通し。中国との合弁会社への傾斜を強める船舶海洋分野で損益トントンを見込む。モーターサイクル&エンジン分野と精密機械分野で収益が改善し、航空宇宙の減速を補う。

 売上高は2%増の1兆5550億円、営業利益は26%増の580億円を予想する。業績予想の前提になる為替レートは1ドル=108円、1ユーロ=114円を想定した。

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