トーホーストア、「規格外」含む新鮮野菜を販売 スタートアップと連携まず2店舗
- 2020/08/26
- 01:42
食品卸売り大手のトーホー傘下で食品スーパーを兵庫県内に展開するトーホーストアは25日、神戸近郊で収穫した「規格外」を含む新鮮野菜の販売を始めた。地場の野菜を提供するスタートアップのタベモノガタリ(神戸市西区)と連携。まず六甲道駅前店(神戸市灘区)と六甲アイランド店(神戸市東灘区)の2店舗で週に3回、当日の朝に収穫した野菜を午後3時から販売する。1日の販売で1店舗あたり2〜3万円の売上高を見込む。価格は従来の野菜売り場で販売する野菜と同程度にする。
味は優れているのに大きさや色、形などが規格に適合しない不ぞろいの野菜は出荷されず、農地で処分されることも多い。タベモノガタリは、こうした野菜を仕入れて「八百屋のタケシタ」の屋号で販売。農作物の食品ロス削減に取り組む。2019年2月に竹下友里絵社長(写真右、六甲道駅前店にて)が創業したスタートアップだ。食品ロス削減の観点で、不ぞろい野菜に関心を持ったトーホーストアと、スーパーを通じた販路拡大を探っていたタベモノガタリが組んだ。
25日に六甲道駅前店で記者の取材に応じたトーホーストアの小木曽正社長(写真左)は「食品スーパーにとって食品ロスは外せない課題だが、かねて問題意識を持っていた」と話す。昨年は約100万円分(1100本)の廃棄があった2月の「恵方巻」も、今年は廃棄ゼロを目指したところ実際の廃棄は3000円分(4本)に抑えることができた。こうした食品ロス削減の徹底は、トーホーストアが2020年2〜4月期に6年ぶりの黒字を計上するうえで大きく寄与したという。
トーホーストアも自社農場で収穫した規格外の野菜を、グループ直営レストランなどに供給。小木曽社長は「タベモノガタリと組むことで、食品ロスへの取り組みをお客様に伝えられるのではないか」とみる。タベモノガタリの竹下社長は神戸大学農学部出身。農業を学ぶなかで味の変わらない規格外の野菜が処分されていることに違和感を持ったのが創業につながった。竹下社長は「提携農家25件はすべて訪問し、全品目を試食したうえで厳選して販売している」と話し、野菜の味に自信を見せる。
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