国連機関のスタートアップ育成拠点、開設を延期 兵庫県まず単独で起業支援拠点

20200421三井住友

 兵庫県と神戸市が誘致した国連機関「国連プロジェクトサービス機関(UNOPS、ユノップス)」のスタートアップ企業を育成する拠点「グローバル・イノベーション・センター(GIC)ジャパン(神戸)」は、9月を予定していた開設を延期することが18日に明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入国制限などの影響で、世界各地からスタートアップが神戸に集まるのが困難になったため。引き続き今秋の開設をめざすことで関係者が調整を開始した。

 兵庫県は同日、旧居留地の三井住友銀行神戸本部ビル(神戸市中央区、写真)で起業支援拠点「起業プラザひょうご」を9月1日にリニューアル開業すると発表した。三宮再開発のため閉館を予定するサンパル(同)から移転。記念式典を8月21日に開催する。兵庫県は2020年度の予算を編成した2月には、起業プラザひょうごとUNOPSの拠点を同時に開業する計画を示していた。だが新型コロナの影響が国内外で長引いていることを考慮し、先行して兵庫県が「起業プラザひょうご」を単独で開設することを決めた。

 UNOPSとソニーは4〜7月に共同で、「テクノロジーを用いた強靭(じん)なインフラを作り、気候変動への対処を強化する」をテーマにスタートアップの募集。採用したスタートアップはGICジャパン(神戸)への入居を前提としていた。このプログラムによるスタートアップの育成も、開始時期が遅れる公算だ。一方でGICジャパン(神戸)を開設する時期以外に現時点で計画に変更はないとみられ、兵庫県は起業プラザひょうごとGICジャパン(神戸)との連携や交流を進めたい考えだ。

 21日に予定する記念式典は起業プラザひょうごの施設内で開催し、テープカットなどを予定する。式典終了後にネスレ日本の前社長である高岡浩三氏が、「ポストコロナ時代のイノベーションの行方とスタートアップへの期待」をテーマに記念講演する予定だ。

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