神戸の上場企業、21年3月期に半数が損益改善を見込む 予想なし5社に減少

20200815今期予想集計

 神戸市に本社を置く上場企業の2020年4〜6月期決算発表が出そろった。同時に示した21年3月期の業績予想について神戸経済ニュースが集計すると、対象のうちほぼ半数の16社が増益など損益の改善を見込んでいることが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大が影響して企業行動や消費者の嗜好(しこう)などが変化する中で、新たな需要を取り込む動きに成果が出ると見立てられそうだ。予想を示していない会社は5社に減った。

 集計の対象は神戸市に本社を置く上場会社で決算期が3月期の会社33社。このうち21年3月期の売上高や営業収益などの予想は28社が発表。川崎重工業は今期の売上高と営業利益の予想のみ開示したことから、最終損益は27社について集計できた。20年3月期決算発表を終えた5月の段階では20社近くが今期予想を開示していなかったが、現時点でも開示していないのは日本製麻阪神内燃機工シスメックス神戸電鉄山陽電気鉄道の5社になった(左のグラフ)。

 最終損益では、持ち分法適用会社を子会社にした石光商事の純利益が最も大きく伸び、前期比2.2倍になる見通し。首都圏の小売チェーン買収が寄与するGセブンHDのほか、次世代通信網(5G)の普及や製造業の自動化・ロボット化投資が追い風になる石原ケミカルなどが増益を予想する。半面、アパレルのワールドシャルレは今期赤字に転落する。神戸製鋼所は赤字が続くが、前期に比べて赤字幅が約330億円縮小する見通し。集計対象の27社で最終損益の総額をみると、神戸製鋼の寄与で前期の赤字が今期は黒字に転換する見通しだ(右のグラフ)。

 売上高や営業収益などを見ると、ほぼ半数の16社が減収を見込む。バンドー化学の売上収益(国際会計基準)が今期17%減で、三ツ星ベルトの売上高は14%減の見通しと、自動車部品は新型コロナによる世界的な生産減の影響を受けるとみている。ワールドの売上収益(国際会計基準)が16%減、シャルレも売上高が14%減と衣料品の減収も目立つ。貴金属価格の上昇が追い風になるアサヒホールディングスなどが増収を見込むが、集計対象28社の総額は約8%減の見通しになった(中のグラフ)。

 もっとも例年であれば全社が通期予想を示す。神戸市に本社を置く上場会社で時価総額首位のシスメックスが依然として予想は困難としているほか、電鉄2社がそろって予想の開示を見送ったのは外出自粛や在宅勤務の影響などが読みきれないためという。現時点で新型コロナの影響が軽微な会社も、世界景気の動向次第ではこれから影響が出る可能性も残る。すでに開示した会社の通期予想が大きく振れる可能性もゼロではないと指摘する声も出ている。

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