新長田再開発の検証で有識者会議 「意思決定の過程追跡が必要」とも
- 2020/08/08
- 06:49
出席した有識者からは、長田区の地場産業であるケミカルシューズ関連の工業や卸売業などが、再開発後に同地からすべて転出した背景を探る必要もある、といった指摘も聞かれた。一方で、被災者の生活再建という観点では、提供した住宅の戸数などの外形的な数値だけでなく、生活の豊かさに関する指標などにも目を向けるべきではないか、といった意見もあった。議論のために新たに必要になったデータなどは、神戸市が次回の会合までにまとめて委員らに提示する。
当初は2710億円を投入し、およそ3000戸の住宅と商業スペースを供給する計画だった。ただ、このほど全体事業費が2279億円にとどまることが判明。再開発地域内の一部のマンション建設が民間に切り替わったことで、神戸市の支出が抑えられた面が大きいという。約500億円もの民間投資を誘発した再開発事業と評価できる可能性もあるが、出席した有識者からは「どのような意思決定によって当初の計画と異なる結果になったのか、過程を追跡することが検証にはぜひ必要」との声も出ていた。
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