山陽電、4〜6月期で初の最終赤字 運輸業と流通業で損失・中間配は見送り

20200808山陽電決算

 山陽電気鉄道が7日に発表した2020年4〜6月期の連結決算は、最終損益が5億7300万円の赤字(前年同期は9億9000万円の黒字)になったと発表した。同社が4〜6月期で最終赤字を計上するのは、四半期決算の発表を始めた08年4〜6月期以来初めて。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて運輸業で大幅に乗客が減少したうえ、山陽百貨店が食料品売り場以外で4月8日〜5月15日に臨時休業したことなども響いた。

 売上高に相当する営業収益は前年同期比36%減の80億円、営業損益は5億2700万円の赤字(前年同期は14億円の黒字)だった。運輸業では行楽イベントの中止や外出の自粛などで、定期外旅客が大幅に減った。臨時休校や在宅勤務で定期旅客も減少。高速バスの運休などもあり、運輸業全体で8億9100万円の営業損失を計上した。流通業でも百貨店の休業に加え、旅客数の減少でコンビニ利用者が減少。1億4700万円の営業損失とした。

 21年3月期の連結業績予想は引き続き開示しなかった。新型コロナウイルスの感染拡大による収益への影響を、なお合理的に見積もることが難しいとしている。配当計画も依然として未定としたが、手元の現預金を厚めに確保するねらいなどから中間配当は見送ることを決めた。

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