バンドーの今期純利益47%増に 前期に子会社減損、生産は下期復調へ
- 2020/08/07
- 14:46
バンドー化学は7日、2021年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比47%増の10億円になる見通しだと発表した。前期に計上した医療機器を製造する子会社の減損損失32億円がなくなるのが寄与する。自動車部品など製品の需要は、10月以降の復調を見込む。同社はこれまで、新型コロナウイルスの感染が拡大した影響を見極める必要があるとして、今期の予想を開示していなかった。
売上高に相当する売上収益は17%減の750億円、営業利益は3%減の20億円を予想する。自動車部品事業、産業資材事業ともに世界景気に合わせて下期の回復を想定する。足元では先行して中国向けの販売が回復。4〜6月期は自動車メーカー向け補機駆動用伝動ベルトや、農業機械用伝動ベルトが中国で伸びた。半面、米国やアジアでは4輪車や2輪車メーカーで減産や操業停止が相次いだ影響を受けた。
中間配当金は前年同期比10円減になる6円の配当を実施する。ただ年間配当計画は、引き続き未定とした。前期は年間で32円を配当していた。
同時に発表した4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比99%減の900万円。わずかながら最終黒字を確保した。新型コロナの影響で自動車部品や産業機械向け部品の需要が後退した影響を受けた。売上収益は25%減の173億円、営業利益は90%減の8600万円だった。
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