神戸港の輸出入総額、前年比8.4%増 半導体製造装置の輸出など増加・3月

 神戸税関が20日に発表した3月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入の総額は前年同月比8.4%増の8047億円と、2カ月連続で前年同月を上回った。米国向けとアジア向けの輸出が大幅に伸びたうえ、輸入は3月としては過去最高を記録した。世界景気の回復を受けて、設備投資関連の輸出が目立った。円高などもあって2015年秋以降さえなかった貿易額は、再び増加傾向が顕著になった。

スクリーンショット 20170420貿易統計グラフ

 輸出額は前年同月比8.4%増の5270億円だった。建設用・鉱山用機械が25.1%増の318億円、半導体等製造装置が82%増の103億円と大幅に伸びた。昨年前半に低迷していた国際商品市況の回復や、半導体需要の回復を受けた動きが顕著だった。半導体製造装置は3月としての過去最高を記録。半面、昨年3月に31億円あった船舶の輸出はゼロになった。

 輸入額は8.5%増の2776億円。イタリア、リトアニア、ポーランドなどからのタバコが178億円と前年同月に比べ55%増え、3月として過去最高を記録した。このほか医薬品や有機化合物などの輸入も3月として過去最高だった。主要な地域ではアジア、米国、欧州連合(EU)といずれの地域からも輸入が増加した。

 月間の平均為替レートは1ドル=113円72銭と、前年同月の113円15銭に比べ57銭(0.5%=IMF方式)の円安・ドル高だった。

 輸出額と輸入額を差し引きすると、神戸港での輸出超過額は2494億円だった。神戸港の輸出入総額が全国に占める割合(国内シェア)は5.8%と、前月比で0.1ポイント低下した。

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