川重、無人潜水機で海底パイプライン検査の実証実験に成功 淡路島沖で

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 川崎重工業は、操縦士などが操作しなくても動く自律型の無人潜水機「SPICE」(写真=川重提供)が、海底パイプラインに接近して異常の有無などを確かめる検査の実証実験に成功したと発表した。実証実験は6月1〜12日に実施。兵庫県の淡路島沖に敷設した模擬パイプラインに接近し、SPICEに取り付けたロボットアームを自動制御しながらパイプラインに沿って安定して水中を航行したという。川重では実用化に大きく近づく成果とみており、引き続き2021年度中の商用化をめざす。

 SPICEは同社の潜水船に関する技術と、産業用ロボットの技術を融合。自律型無人潜水機(AUV)に、パイプラインを検査するためのロボットアームを世界で初めて取り付けたのが特徴だ。ドッキングステーション(母船とケーブルで接続した海中の基地)から出発して水深13メートルの海底に沈めた模擬パイプラインを探索。ロボットアームの可動域を維持しながら航行することができた。パイプが縦に並ぶ交差部も問題なく通過し、最終的にドッキングステーションに戻ることに成功した。

 石油やガスの海底パイプラインが増加していることから、海底パイプラインの点検や検査の需要も世界的に増加している。SPICEは、現在の主流であるケーブルが付いた遠隔操作型の無人潜水機と異なり、母船に特殊な機材や専任の操作担当者が要らなくなる。水中での作業時間を長くできるうえ、船員の負担軽減にもなると期待されている。

 今回の実証実験は海洋技術開発の国際的な共同事業体であるDeepstarと日本財団による、海洋開発分野への技術開発参入を助成するプログラムに支援を受けて実施した。今後は市場のニーズに合わせたセンサーを搭載した場合の実証実験を実施し、SPICEの完成度を高める。加えて船級協会からの承認を取得するなど、発売に向けた準備を進める。

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