日銀神戸支店、兵庫景気「一段と悪化」に判断引き下げ 足元は底入れムードも

 日銀神戸支店が7日に発表した7月の金融経済概況では、兵庫県内の景気判断について「新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、一段と悪化したあと厳しい状態が続いている」との見方を示した。前月までの「悪化している」から判断を引き下げた。景気判断の引き下げは2カ月ぶり。ただ個人消費は下げ止まりつつあり、金融支援が寄与して倒産件数は依然として少ない。足元では底入れのムードも広がりつつある。

 生産動向については「大幅に減少している」と、前月の「減少している」から引き下げた。住宅投資や企業の設備投資が減少している影響が出ているうえ、自動車に加えて航空機の需要が急速に減少した輸送機械の生産減も目立った。有効求人倍率は1倍割れが目前で労働需要の判断も引き下げ。雇用者所得は「減少している」と3カ月連続で判断を引き下げた。

 一方で、新型コロナの影響で個人消費は「大幅に減少したあと、足元では下げ止まりつつある」とみている。前月の個人消費について「大幅な減少が続いている」から判断を2年5カ月ぶりに引き上げた。百貨店の営業時間は徐々に延びているほか、スーパーは引き続き内食需要の高まりで好調。パソコンやテレビ、エアコンが好調で家電の販売は順調だ。個人消費は全体として低水準ながら、業態によっては活性化もみられている。

 5月の倒産件数、負債総額は前年同月を下回るなどで、実質ゼロ金利での有志といった各種の支援策が寄与しているもよう。金融機関の貸出金残高は増加しており、5月末の貸出残高は銀行と信金の合計で4.2%増と、さかのぼれる2004年以降では月間の伸び率で最大になった。融資の実行や特別定額給付金などで預金残高も増加した。自治体に対する国の交付金も預金残高の増加に寄与したもよう。

 もっとも新型コロナウイルスの影響が収束したあとも、企業の収益はどの程度回復するか未知数だ。経済構造の変化で、売上高がコロナ前と同水準に戻らないまま家賃や人件費といった固定費が従来通りだと、企業の資金繰りは厳しいままだ。日銀神戸支店の長江敬支店長は「さまざまな面から予断を許さない状況は続く」とみている。

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