定員の22%に抑え再開 緊急事態後の初コンサート・神戸文化ホール

20200704文化ホール再開

 「公演中のブラボーなどの声援は、ご遠慮いただき、そのお気持ちを拍手で表現いただきますと幸いです」。4日の神戸文化ホール(神戸市中央区)中ホールで開催した神戸市室内管弦楽団の特別コンサートは、こんな場内放送で始まった。4月7日に政府が新型コロナウイルスの緊急事態を宣言して以来、神戸文化ホールで初めて開催したコンサートだ。神戸文化ホールを運営する神戸市民文化振興財団の服部孝司理事長が開演前にあいさつし「きょうから少しずつ事業を始めていきます」「ぜひとも心を豊かにして帰っていただけますように」と話した。

 観客は神戸市の住民に限った。通常の定員は900人だが、約22%の200人に抑えた。舞台直前の2列を空席にして演奏者らの飛沫が観客に届かないようにした(写真)ほか、観客席は1列おきに使用。使用する列も、ほぼ1席おきに空席にして、観客間の飛沫感染を防止した。ロビーの職員らは顔を覆うフェイスシールドを着用。通常のコンサートではよく見かける手渡しでのプログラム配布などは実施せず、テーブル上に置いたプログラムを各自が取るようにして接触を避けるなど、感染対策を徹底した。

 曲目は「アイネクライネナハトムジーク」(モーツァルト)、「花の街」(團伊玖磨)、「弦楽のためのアダージョ」(バーバー)、「ディヴェルティメント」(モーツァルト)、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(同)の5曲だった。相対的に飛沫が発生しやすいとみて、管楽器が登場する曲目は「花の街」1曲のみ。舞台上でも演奏者の間隔を通常より広く取った。

 指揮は2021年4月に神戸市室内管弦楽団の音楽監督に就任する予定の鈴木秀美氏。今回の選曲は「喜びと悲しみ、あるいは生きるものと死ねるものの両方に目を向けた曲目」(鈴木氏)という。新型コロナによって命を落とした人への鎮魂や、感染リスクと向き合う医療従事者への感謝をあらわした。同時に、同楽団としても約3カ月ぶりに活動を再開した喜びを、はつらつとした演奏で表現していた。ただ制約が多い中でどう充実したプログラムを作るのか、さまざまな模索が今後も続きそうだ。

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