兵庫日銀短観、全産業DIが10年半ぶり低水準 飲食・サービス「マイナス100」

20200701日銀短観

 日銀神戸支店が1日に発表した全国企業短期経済観測調査(短観、7月調査)の兵庫県分では、全産業の業況判断指数(DI)が前回調査から23ポイント悪化のマイナス32と、リーマンショック直後の09年12月調査(マイナス35)以来10年半ぶりの低水準になった。変化幅も09年3月調査で26ポイント悪化して以来の急速な悪化になった。悪化は6期連続。政府が新型コロナウイルスの緊急事態を宣言したことで経済活動が総じて停滞。幅広い業種の景況感が悪化した。

 調査期間は5月28日〜6月30日。兵庫県内の332社が対象で、回答率は99.7%だった。

 製造業の業況判断DIはマイナス37と、前回調査から20ポイント悪化した。業種別に見ると製造業では前回調査に比べてDIが改善した業種は見当たらない。前回はプラスだったゴム製品や、鉄鋼、電気機器などの悪化が目立った。非製造業はマイナス27で、前回から27ポイントの悪化だ。宿泊・飲食サービスでは回答した全社が「景気は悪い」と答えてDIがマイナス100になった。

 ただ業況判断DIは数カ月後を予想する「先行き」がマイナス34と横ばい圏内の動き。非製造業では改善する見通しもみられた。記者会見した長江敬支店長は、足元の景気に「新型コロナウイルスの影響が出ていることが改めて確認できた」と述べる一方で、「足元が悪化局面のボトム(底)であると企業はみているのではないか」と指摘した。

 2020年度の事業計画は売上高、利益とも3月調査に比べて下方修正。全産業の経常利益は9.5%減と、前回調査の3.1%増から減益に転じた。上期は特に収益が悪化し、製造業の中堅企業は経常赤字になる見通し。さらに長江支店長は「新型コロナのインパクトを測りかねている調査対象の企業もあり、一段と下方修正されるリスクはしっかりと見ていかなくてはならない」と語った。

 雇用人員判断DIは「過剰」「不足」でみてマイナス4と、前回調査のマイナス22からマイナス幅が縮小。人手不足感が解消された形だ。資金繰りDIはプラス11と、前回のプラス16から悪化したが「楽である」が「苦しい」を上回っている。金融機関の貸し出し態度DIはプラス19で、「緩い」が「厳しい」を引き続き上回った。金融面では依然として緩和的な環境であることを示している。

 記者会見の内容は終了後に日銀神戸支店が明らかにした。

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