神戸市、総額112億円の6月補正予算案を発表 チャレンジ補助金の枠拡充

20200610神戸市補正予算

 神戸市は10日、総額112億円の6月補正予算案を発表した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた医療面と住民の生活、地域経済への影響に対応する。検査・医療体制への強化に27億円、生活支援や民間などで実施する感染症対策への支援に57億円、中小企業やフリーランスなどへの経済対策に23億円を計上。さらに不測の事態に備えるとして、予備費を5億円積み増す。神戸市は補正予算案を11日からの市議会に提出する。

 検査・医療体制への強化では、シスメックスなどと連携した新たなPCR検査機関の開設や、神戸市医師会の協力したPCR検査センターの設置などの費用を計上。感染警戒期に実施する「戦略的サーベイランス」の体制も整備する。このほか感染症対策の拡大に備えた臨時病棟の整備に5億円を計上した。

 低所得のひとり親世帯に5万円(子供2人目以降3万円追加)給付する国の事業を受けて17億円を計上するほか、妊婦が外出時に利用するタクシー利用料の助成に2億円を計上。妊婦1人当たり1万円を給付する。このほか神戸市立大学・高専の授業料や入学金の減免を拡充。全小中学校でノートパソコンを1人1台導入するなど学習環境の向上に10億円を計上する。

 経済対策では、中小企業やフリーランスなどの収益回復・拡大に向けた新たな取り組みを支援する「チャレンジ支援補助金」の予算を10億円積み増し、合計15億円に予算枠を拡充する。ネット通販への進出にかかる費用の半額を支援する。さらに野外イベントなど新たな芸術文化活動に取り組むアーティストに最大10万円、ライブハウスなどに施設に最大75万円を補助する事業に1億6400万円を計上。神田山田自転車道に自転車の貸し出し拠点を3カ所開設するシェアサイクル事業にかかる3000万円も盛り込んだ。

20200610久元市長会見

 財源は新型コロナ対策を目的とした国の地方創生臨時交付金が33億円、その他の国庫支出金や兵庫県の支出金などが59億円、財政調整基金の取り崩しが20億円とした。この結果、財政調整基金の残高は51億円になる。2020年3月末の残高は115億円だったが、4月補正予算などでも取り崩しており、残高は半減する。

 家賃補助や人件費補助など事業の固定費に対する支援は見送った。記者会見した久元喜造市長(写真)は、政府の第2次補正予算で「国が相当手厚い支援策を実施することになり、神戸市が4月と5月に実施した(家賃などの)支援策は国に引き継がれる」との認識を語った。

 新型コロナで特に大きな痛手を受けた観光業に関する支援については「あえて今回、盛り込まなかった」という。「観光への支援は国が相当意識しており、多くの予算も計上されたが、具体的な(国の)施策に関する情報が必ずしも得られていない」という。久元市長は「何らかの施策は必要」とも述べ、追加の補正予算で対応する可能性を示唆した。

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