久元神戸市長、北神急行の市営化「市北部の里山・有馬の活性化につなげたい」
- 2020/05/28
- 23:44

神戸市の久元喜造市長(写真=神戸市が配信した動画より)は28日の定例記者会見で、6月1日に北神急行線を市営化することについて「神戸市北部の里山地域、有馬地域の活性化にぜひつなげたい」と述べ、運賃が下がることによる利便性向上で神戸都心地域との近さが強調されることへの期待感を語った。北神急行電鉄が運行している新神戸〜谷上間が神戸市営地下鉄になることで初乗り料金が不要になり、三宮〜谷上間の運賃は現在の550円から280円へと大幅に引き下げられる。
久元氏は、市営化のスタートが「人の移動が比較的制約される新型コロナウイルスの時期と重なったのは若干残念」としながらも、「長い目で見れば必ず神戸全体の活性化になる」と強調した。北神地域で集客力が大きい有馬温泉についても「観光バスで京都から来られるとか、新名神で来られるとか、インバウンド(訪日外国人観光客)では大阪で買い物を楽しんで、あるいは京都で観光を楽しんで有馬に来られるといった方が、これまでは多かった」と指摘。だが新型コロナの懸念が残る中にあっては、「個人客が三宮から北神線、神戸電鉄でのんびりと有馬に向かうことが、より要請されるのではないか」との見方も語った。
北神地域を含む神戸市北区への定住人口誘導については「1つは里山居住」と説明。農業振興に加え、自然や文化遺産に親しみながら居住することの価値を発信する。加えて「もう1つは駅前整備」という。鈴蘭台では駅前広場が今年完成するほか、谷上駅でも谷上プロジェクトが再始動する。さらに神戸電鉄のすべての駅を対象に街灯を増やしている。加えて神戸電鉄の西鈴蘭台や北鈴蘭台、岡場の駅前リニューアルも検討が進む。久元氏は「できれば大池や花山についても必要な駅前の整備をやっていきたい」と語った。
神戸市は北神急行の市営化に合わせてキャッチコピーとポスターデザイン案のコンテストを実施する。「北神線・里山」「北神線・有馬」をテーマにそれぞれ最優秀賞に賞金30万円、優秀賞それぞれ3点ずつに賞金5万円を予定する、神戸市内に事業所を置くデザイナーやクリエイターがコンテストに参加できる。結果は7月下旬に発表する予定だ。最優秀賞の2作品は神戸市営地下鉄のヘッドマークとしても採用する予定だ。
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