INAC神戸、殺菌成分含む美容液を寄付 図書館などに・クオレと共同企画
- 2020/05/27
- 19:09
サッカーなでしこ1部「INAC神戸レオネッサ」を運営するアイナックコーポレーションは27日、神戸市内の文化・スポーツ施設へ殺菌成分を含む美容液550本(1本の容量は200ミリリットル)を寄付した。同日午後に神戸市立東灘図書館(神戸市東灘区)で開いた寄贈式には、アイナック社の安本卓史社長(1枚目の写真右)と、鮫島彩選手(同右から2人目)、高瀬愛美選手(同3人目)が、神戸市立中央図書館の岡田宏二館長(同4人目)に、美容液を手渡した。女性職員が多い神戸市内の図書館や、体育館の職員らが新型コロナウイルスの感染防止に役立てる。
寄付したのはINAC神戸が、チームのスポンサー企業である化粧品のクオレ(大阪府吹田市)と共同で企画した「レスペアヒアロクリーンローション」(2枚目の写真)。アルコール分は58%で消毒液には該当しないが、殺菌成分がある。皮膚を清浄にするのに加え、保湿成分を含み皮膚を保護することができるという。鮫島選手は、多くの人が触れる図書を扱う職員らの手を「保湿もしつつ、殺菌もできるという、いいものだと思うのでぜひ活用していただけたら」と話した。
安本社長によると今回の美容液は、寄付のためだけに1万本を生産したという。販売はしない。3月初めにクオレが持ちかけて企画がスタート。比較的アルコールの濃度が高い液体を入れても安全な容器が世界的に不足していたため、想定よりも少し時間がかかったが、このほど完成した。神戸市内を中心に新型コロナ対策に貢献している公共施設や、公共交通機関などの職員向けに1人1本をめどに寄付していく考えだ。すでに神戸市内で医療従事者を無償で送迎しているMKタクシーのエムケイ西日本グループにも寄付した。
中央図書館の岡田館長は「図書館や文化・スポーツ施設の職員は再開に向けて準備を進めているが、やはり感染予防が最も大事な時期だけに、いただいた殺菌成分を含む美容液は有効に活用させていただきたい」と話した。神戸市立の図書館は予約が入っている図書の貸し出しだけを16日から実施していた。29日からは、短時間ながら館内での閲覧、貸し出しに返却と図書館の機能の大部分を再開する予定だ。
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