広田アシックス社長「構造改革的なコスト削減しない」 コロナ後の巻き返しに意欲

20190802広田アシックス社長

 アシックスの広田康人社長COO(写真=資料)は22日に電話会議形式で開催した決算説明会で、1〜3月の最終赤字を受けた今後の費用削減について「構造改革的なコスト削減はしない」と述べ、人員削減などは実施しない方針を述べた。広田氏は「在庫はキャッシュ」と強調。これまで以上に在庫管理に力を入れる。さらに広告宣伝費などを中心に販管費を削減する。改めて来年に延期された東京五輪・パラリンピックに向けて、経営資源を温存したい考えだ。

 東京五輪・パラリンピックが1年延期になったことで新たに発生する費用について聞かれると、広田氏は「倉庫に入っている五輪関連商品の保管費用などが挙げられるが、金額はそれほど大きくない」と話していた。

 一方で、ランニング管理アプリの「ランキーパー」の3月の新規登録者が67万人だった。前年同月の26万人から大幅に増加。広田氏は「外で走ることが許されている地域では、ランニングがとても注目されており、実際に走っている人が増えている」という。足元のネット通販の好調は店舗休業の代替需要だけではないとの見方を強調し、新型コロナの影響収束後の巻き返しに対する意欲を語った。

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