ケミプロ化成、取締役選任で委任状争奪戦も 筆頭株主の提案に会社側が反対意見

20200520ケミプロ化成

 東証2部上場のケミプロ化成は20日、筆頭株主のケアシステムズ(東京都足立区)が提案した取締役会選任の議案について、反対の意見を表明することを同日開催した取締役会で決議したと発表した。ケアシステムズ案では任期を迎える取締役、監査役の全11人のうち、兼俊寿志社長と、社外取締役の江間清二氏、柳雅二氏の3人を再任させず、別の3人を新任取締役に選ぶ。6月26日に開催する定時株主総会に向けて取締役選任の議案を巡り、現経営陣と筆頭株主の間で委任状争奪戦(プロキシーファイト)に発展する可能性も出てきた。(写真はケミプロ化成が入居するビルの看板)

 ケアシステムズは2019年9月末時点で、ケミプロ化成株の20.86%を保有する。ケミプロ化成によると、ケアシステムズは福岡靖介氏が全株を保有する資産管理会社だ。福岡靖介氏は、ケミプロ化成の創業者で代表権も持つ福岡直彦会長の長男に当たる。ケアシステムズが提出した書面では、現社長の兼俊氏が「ケミプロ化成に勤務するまで金融機関の勤務経験しかなく、ケミプロ化成の属する業界に対する専門的な知見を有しない」と指摘。元防衛庁事務次官である江間氏、野村証券の元取締役である柳氏についても「取締役として不適格」と主張している。

 これに対しケミプロ化成は「本提案には、企業価値向上について具体的記載がなく」「現行体制では企業価値向上へ向けた実績を積み上げている」などと反論。ケアシステムズ側が兼俊氏、江間氏、柳氏の代わりに取締役候補とした3人のうち相田昌宏氏と遠山和宏氏はケアシステムズの従業員であることから、企業価値向上や株主全体の利益にかなう経営判断ではなく、ケアシステムズだけの意向に沿った経営判断になることへの懸念も表明した。加えて、ケアシステムズが再任を提案した取締役の河合典生氏と赤瀬寿氏は、ケアシステムズ案での取締役就任を拒否しているという。

 ケミプロ化成は4月22日付でケアシステムズから、株主提案に関する書面を受け取ったとしている。一方で、ケミプロ化成は20日の取締役会で、福岡直彦会長が6月26日の株主総会を機に任期満了で取締役を退任し、名誉会長に就任する人事を決めたと発表。常務執行役員の金子勇一・生産技術部統括本部長を新たに取締役候補者にすることも示した。社外監査役も任期が満了する橋詰克己氏に代えて、主要な取引先であるBASFジャパンの須田修弘副社長を充てる人事案も示した。株主総会での会社提案議案としては、6月上旬に配布する総会の招集通知に記載するとみられる。

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