ケミプロの前期、税引き益44%増 主力の紫外線吸収剤が販売復調で

20200511ケミプロ決算

 ケミプロ化成が11日に発表した2019年3月期の単独決算は、税引き利益が前の期比44%増の9000万円だった。主力製品である紫外線吸収剤の販売が復調したのが寄与した。投資有価証券の評価損2600万円を特別損失に計上したが、増収効果で吸収した。3月期末の株主には50銭増配になる3円50銭の配当を実施する。

 売上高は13%増の105億円、営業利益は19%増の3億8700万円だった。紫外線吸収剤の販売は24%増の62億円だった。このほか化学品事業では製紙用薬剤や電子材料も伸びて、増収に寄与した。写真薬中間体や酸化防止剤などの減収を補った。ホーム産業事業では、木材保存薬剤の販売も伸びた。

 21年3月期の業績予想は開示しなかった。新型コロナウイルスの影響がいつまで続くかに加え、英国の欧州連合(EU)離脱問題などの影響が見極められず、合理的な算定ができないとしている。

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