兵庫県の補正予算3916億円規模 国の無利子融資3623億円、休業要請の対応も
- 2020/04/20
- 15:13
2020/04/20 18:00 (第一段落の「臨時閣議で決定する」を「決定した」に差し替えました)
兵庫県は20日、一般会計と特別会計合わせて3916億円になる2020年度4月補正予算案を発表した。同日午後の臨時閣議で決定した新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急経済対策を裏付ける、政府の2020年度補正予算案を受けて、兵庫県も補正予算を編成。24日に開催する臨時県議会で通過させる予定だ。このうち3623億円は、政府が中小企業向けに実質無利子で融資を受けられるようにする制度創設に向けた関連費用。実質的な事業費用は292億円になる。
中小企業向け実質無利子融資は、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫など、政府系金融機関と同じ仕組みの融資を民間でも受けられるようにするのをねらう国の新制度に対応したもの。自治体が対象になるか認定し、都道府県の信用保証協会が融資の審査を実施する。預託金と利子補給の費用を計上した。
感染防止対策や医療体制の充実などに121億円を計上。このうちマスクなど資材の調達や感染防止対策には54億円、検査体制・医療体制などの充実には50億円を計上する。また臨時休校に対する環境整備で8億7900万円、遠隔教育やテレワークの推進でも6億5200万円を計上した。
中小企業向けに100万円、個人に50万円の支給が決まった休業要請に協力した企業・店舗への支援金は、総額が91億円。産業支援では牛肉の需要喚起など肉用牛の肥育経営を支援するのに5億4300万円を計上した。
加えて新型コロナが収束した後に展開する観光キャンペーンの準備資金として6億4800万円、商店街向けに買い物券やポイントシール事業を実施するための6億6700万円も計上。これらを含めた新型コロナ収束後の地域活性化に向けた予算は26億円を計上した。
増加する予算3961億円の財源は、国の事業として実施する国庫支出金に加え、臨時交付金や特定財源などでまかなう。加えて13億円の兵庫県債の追加発行による資金調達も見込むとしている。
兵庫県の予算額は今回の補正によって、一般会計で2兆3861億円になる。当初予算(1兆9956億円)に比べ、20.0%の増額になる。
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