井戸兵庫知事、休業協力で支援金「ついていけない」 大阪は中小に100万円で

20200416井戸兵庫知事

 兵庫県の井戸敏三知事(写真=兵庫県が配信した動画より)は15日に記者会見し、同日から始まった休業要請に協力した企業や個人事業主に給付する支援金について、大阪府の給付水準に「ついていけない」との見解を示した。大阪府の吉村洋文知事が同日、中小企業に一律100万円、個人事業主に一律50万円の支援金を給付する方針を示したことについて、記者の質問に答えた。井戸氏は、大阪府と兵庫県の間には「体力の差がどうしてもある」と繰り返した。

 井戸氏はかねて、支援金の金額は大阪府と足並みをそろえる必要があると強調していた。兵庫県は財政当局が大阪府との協議を進めており、兵庫県が拠出できる金額も伝えていたという。ただ大阪府は「東京と見劣りがないぐらい」(吉村知事)の給付額を設定。兵庫県案を大幅に上回った金額だったもよう。ただ、いくらまでなら兵庫県は出せるのか、との記者の質問に井戸氏は「検討中なので発表を待ってほしい」と回答を避けた。

 一方で「できるだけの努力はしたい」と強調。支援金を支給する対象者は大阪府と同等にする考えを示した。財源については「臨時交付金の額に収まれば望ましい」という。新型コロナ対策を中長期的に展望すると、「さらなる対策も念頭に置き、財政的な余力を残す必要がある」と説明した。大阪府は市町村と折半支出する方針だが、兵庫県は過去の災害と同様に「市町が3分の1を負担してもらう」との意向を述べた。

 神奈川県が示した30万円を参考にするか、との記者の質問には「1つの選択だが、大阪との差がありすぎるということになるかもしれないので、財源を十分吟味しながら、できるだけのことを考えていきたい」と話した。支援金は24日に県議会での議決を控える補正予算案に盛り込む。補正予算案は今週中にもまとめる方針だ。

 大阪府の2020年度当初予算によると全会計ベースの予算規模は5兆6461億円。神奈川県は同じく全会計で4兆1944億円で、兵庫県は3兆9549億円だ。

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