ワールド、3月の既存店売上高41.9%減 新型コロナが打撃・通期は8.4%減

 ワールドが3日発表した3月の月次動向は、国内既存店舗の小売売上高が前年同月比41.9%減だった。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ目的で外出を自粛する動きが打撃になった。多くの商業施設が営業時間を短縮したほか、月末にかけては東京都心の百貨店やファッションビルが相次いで臨時休業したことで、来店客数が大幅に減少した。既存店売上高が前年同月を下回るのは、消費税率が引き上げられた2019年10月から6カ月連続。

 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために臨時休業したのは、売り上げ規模の大きな都心店を中心に、約300店舗になった。ブランド別でみると「ワンズテラス」など雑貨業態は、新型コロナの影響が比較的軽微だったという。出店先の業態別では、広域から集客する都心部の百貨店が最もマイナス影響が大きく、近隣商圏型のショッピングセンターは相対的に影響が小さかった。前年同月に比べて休日数が1日減少したのは、既存店売上高を1.0%ポイント程度押し下げたという。

 一方で、ネット通販の売上高は前年同月比12.9%増と前月に続いて好調だった。自社サイトを中心に顧客流入が増えた。外出の自粛によって、店舗販売からネット通販へのシフトも一部であったとみられる。ブランド古着の「ラグタグ」を展開するティンパンアレイ社で、システム更新による非稼動日があったが、これを補って2ケタ増収になった。

 3月は新規出店が24店で、21店舗を撤退。このため月末時点の国内小売り店舗数は2463店舗になった。出退店やネット通販も含んだ国内の小売売上高は35.2%減になった。

 2020年3月期を通じての既存店売上高は19年3月期に比べて8.4%減、国内の小売売上高は5.1%減になった。

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