「神戸ジャズストリート」今年開催できず 実行委の活動資金が枯渇で、例年10月
- 2020/03/27
- 21:30
例年10月に神戸市中央区北野町を中心に開催する音楽イベント「神戸ジャズストリート」の主催団体である神戸ジャズストリート実行委員会は27日、2020年度の活動を休止すると発表した。今年は神戸ジャズストリートも開催しないことが決まった。開催に向けた準備などで実行委が活動するための資金が枯渇したのが主因だ。昨年の神戸ジャズストリートで、会期2日間のうち1日が台風で中止になったのが影響したという。(写真は神戸ジャズストリートの開幕を告げる北野坂のパレード=15年10月)
神戸ジャズストリートは、入場券代わりの「タグ」を購入すると、異人館街のある北野町を中心に点在するジャズのライブハウスなどいくつもの会場を、出入り自由で見て回れるというジャズのイベント。「ジャズのはしご」と神戸の街歩きを両方楽しめるのが特徴だ。1981年の神戸ポートアイランド博覧会に合わせて初めて開催し、最近では秋の行事として定着していた。「横浜ジャズプロムナード」など国内各地で同様のイベントを開催する動きも広がった。
ただ第38回だった昨年は、台風19号の接近によって会期だった10月12、13日のうち12日を中止とした。実行委員長の川崎啓一氏によると「38年間で初めての中止だった」という。12日分の入場料金や、両日共通の入場料金の一部を払い戻すことになった。「両日開催を前提で準備していたため、2日分の費用が発生したのに収入は1日分だけになった」(川崎氏)のが響き、実行委の財政状態がひっ迫。実行委の高齢化など別の課題が浮上したこともあり、やむなく今年の中止を決めた。
神戸ジャズストリートの発案者は、2012年に逝去するまで実行委員長を務めたジャズ評論家の末広光夫氏。同氏から実行委員長を引き継いだ川崎氏は「神戸のジャズのともしびを絶やさないという気持ちは変わらない」と話す。公式ホームページも当面は現在のまま維持し、実行委も現在の組織を維持して活動の再会に備える。ひとまず実行委員長も川崎氏が続ける意向だ。資金問題などを解決し、21年の開催をめざす。
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