三宮再開発 バスターミナルは国の直轄事業に、ビル3階まで区分所有へ

20200326バスターミナル

 国土交通省の兵庫国道事務所と神戸市は25日、三宮再開発のうち「国道2号等神戸三宮駅前空間」の事業計画を発表した。事業計画では、再開発でJR三ノ宮駅の南東に建設するバスターミナルを国の道路直轄事業にすることを明記。動線の設計や運営形態の企画などを、民間とも連携しながら国が主導して進めることを示した。建設する高層ビルのうち、バスターミナルの機能が入居する地下2階〜3階を国が区分所有する。(図はバスターミナルのイメージ=兵庫国道事務所提供)

 2016年4月に新宿南口で開業した新宿高速バスターミナル「バスタ新宿」(東京都渋谷区)をモデルに、駅周辺に点在するバスターミナルなどを集約して交通結節拠点にする「バスタプロジェクト」の一環と位置付ける。国土交通省は高速バスの需要の高まりと、自動運転車など新たなモビリティ(移動手段)の台頭をにらみ、多様な交通機関を円滑に乗り継げる拠点整備の全国展開をめざしている。三宮に建設するバスターミナルは、西日本での第1弾になる。

 バスターミナルに接続する国道2号線の再編も、道路直轄事業として国が一体的に実施する。一方で、JR三ノ宮駅西口からバスターミナルにかけて、道路上空に建設する歩行者用のデッキは神戸市が建設することも決めた。2026年度ごろまでにバスターミナルの第1期とデッキを建設、30年度ごろまでにバスターミナルの第2期を完成さえる計画は、これまで神戸市が示してきた計画を踏襲した。バスターミナルの建設に並行して神戸市は、三宮交差点の付近を歩行者中心に作り変える「三宮クロススクエア」の建設も進める。

 第1期のビルはバスターミナルのほか、ホテルとオフィスに加え、図書館やコンサートホールなど文化施設も備える大規模な複合施設になる計画だ。事業主体は神戸市と兵庫県で株式の3分の2を保有する再開発会社。総事業費は約1000億円で、このうち6割強をビルの分譲でまかなう計画だ。バスターミナルを国が直轄事業化することで、分譲するビルの有力な買い手が現れた形だ。ビル建設の事業運営に安定感が高まる公算だ。事業計画の発表に合わせて、兵庫国道事務所は事業計画を紹介する動画も公開した。

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